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ハーブやアロマで脳活しましょう!脳をいきいき元気に認知症予防にも

日本ではますます超高齢社会が進んでいます。

年齢を重ねてもいきいきとした毎日を元気に過ごしたいですよね。

そのためには元気なうちから脳の健康をケアする生活習慣が大切になります。

ハーブティーを飲んだり、アロマの良い香りを嗅いだりする事で、加齢にともなう認知機能低下の予防や対策ができること知っていますか?

日々の暮らしの中にハーブやアロマを取り入れて、脳とからだの健康に役立ててください。

認知症とは

認知症とは様々な脳の病気により脳神経細胞が壊れたり働きが悪くなったりして、記憶や思考などの認知機能が低下し、日常生活に支障が出ている状態を言います。

認知症の原因となる病気はさまざまありますが、もっとも多いのが「アルツハイマー病」で全体の6~7割を占めています。

次いで血管性認知症、混合性認知症が多いと考えられています。

 

アルツハイマー病は、脳神経細胞のまわりに異常なたんぱく質「アミロイドβ」が蓄積し、脳神経細胞が傷ついて、認知機能が低下すると考えられています。

 

アミロイドβの蓄積は認知症の症状が出る10~20年前に始まるとみられ、脳内からアミロイドβを除去する薬の研究が世界中で行われてきましたが、2023年早期患者に対して病気の進行を緩やかにする効果が認められた新薬が承認されています。

けれども、壊れてしまった脳神経細胞は再生しないので、悪化した脳の機能を回復させて病気を完全に直すことはできません。

 

脳内に溜まるたんぱく質の老廃物(ゴミ)

アミロイドβは健常な人の脳内でも作られますが、通常は老廃物として短期間で排出されます。

けれどもアルツハイマー病の患者の場合、アミロイドβが少しずつ集まってプロトフィブリルと呼ばれる小さな塊になり、やがて繊維状の大きな塊に成長します。

さらに「タウ」というたんぱく質も神経細胞の内側に蓄積し、それが病気進行の最大の原因ではないかとされる研究も報告されています。

 

認知症で低下する認知機能

  • 記憶機能
  • 見当識(日時や場所が分からなくなる)
  • 複雑性注意(注意力を維持、振り分けたりする能力)
  • 実行機能(料理など順序立てて行う作業)
  • 言語
  • 知覚・運動
  • 睡眠障害
  • 妄想

ハーブで脳の健康対策

日々の暮らしの中でこんなことはありませんか?

 

  • 頭がボーッとしてスッキリしない
  • よく物忘れをする
  • 集中力が続かない
  • 頭がモヤモヤする
  • 心配事や仕事のことを考えて眠れないときがある

 

人の名前や漢字が思い出せなかったり、うっかりミスが増えたり。

加齢にともなう身体や脳の機能の衰えは誰しも避けられず、認知機能が低下し認知症になるリスクは上がっていきます。

早期から認知症予防の対策を行なっていくことが大切です。

なんだか物忘れが多くなってきた気がしたら、早めに脳の健康対策を始めましょう!

 

抗酸化作用があるハーブティー

認知症の危険因子のひとつである「活性酸素」。

活性酸素は日々の生活の中で体内で生産されます。

体内に取り込まれた酸素の一部から生じるほか紫外線や激しい運動、ストレスなどによって増加します。

この活性酸素を取り除くのに役立つのがハーブティーです。

抗酸化作用のあるハーブティーを飲むことは認知症予防のひとつになります。

 

アミロイドβの凝集を抑制するハーブ

近年の研究により、フェノール酸の一種である「ロスマリン酸」が強力な抗酸化成分を持ち、若さを保つのに役立つことが裏付けられています。

さらに、ロスマリン酸にはアミロイドβ(老廃物)が脳に溜まらないようにする働きがあることが見出されました。

これはローズマリーから発見されたポリフェノールですが、スペアミント、ペパーミント、レモンバーム、タイムやセージなどのハーブに多く含まれています。

アルツハイマー型認知症の予防につながる可能性があるといわれています。

 

脳を活性化するハーブティー

脳に溜まっていくアミロイドβという老廃物を血液やリンパ液によって排出するためには適度な水分補給、良質な水分(ハーブティー)が重要です。

神経と脳細胞を活性化する働きや脳に活力を与えたり免疫力を高める働きをするハーブティーを毎日の水分補給にすることで、元気なうちから認知症の予防に役立てていきましょう。

 

脳を活性化するハーブティー8選

ゴツコラ

インドの伝統医学アーユルベーダでは古くから用いられてきたメディカルハーブ。

「若返りの薬」といわれ、ストレスに対する適応力の向上や静脈機能障害の改善、傷の修復などに用いられます。

神経と脳細胞を活性化する働きによって記憶力と集中力を高めます。

免疫力を高め、感染症の予防にも適しています。

また、心を鎮める働きもあるのでリラックスしたいときにもおすすめです。

ゴツコラはこちら

 

ギンコウ(イチョウ葉)

ギンコウ

イチョウは地球上に2億年も生き続けているため「生きた化石」と呼ばれ、長寿の象徴とされている植物です。

毛細血管を丈夫にする働きがあり、脳の血流を改善するといわれています。

脳を活性化する働きは加齢による記憶力の低下や認知症の予防と改善に役立つことが期待されます。

ドイツではアルツハイマー型や脳血管型の認知症、めまい、耳鳴りの治療に用いられているイチョウ製剤があります。

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ローズマリー

古くから若さを取り戻すハーブとして知られ、和名を「万年郎」といいます。

脳の記憶中枢である海馬を中心とした部位に作用する成分を含み、脳の働きを活性化。

覚醒作用と鎮静作用の両方を持ち、記憶力、集中力を高めるといわれています。

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スペアミント

スペアミント

脳の中枢神経の疲労回復に効果があるとされています。

脳の健康維持に重要な高い抗酸化作用を持つビタミン、カロテノイド、ポリフェノールなどを含みます。

スペアミントはこちら

 

ペパーミント

ペパーミント

メントールの清涼感が中枢神経を刺激して、脳の働きを活性化します。

鼻づまり、鼻水、咳、頭痛もやわらげます。

消化促進作用が腹痛、胃痛、胸やけを抑えるので食前や食後に飲むといいでしょう。

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セージ

セージ

薬効成分を豊富に含み様々な症状に作用するメディカルハーブです。

強い抗酸化作用があり、強壮、精神安定、発汗抑制、防腐、殺菌作用など多岐にわたります。

気分や記憶、血中の中性脂肪、コレステロール値の改善に役立つともいわれます。

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マテ

カルシウムや鉄分、ビタミンB郡、ビタミンCといった栄養素が豊富に含まれるため「飲むサラダ」と呼ばれている南米のマテ茶。

カフェインが中枢神経に活力を与え、利尿作用をもたらすので、肉体的な疲労を回復させるのに役立ちます。

マテはこちら

 

ブレンドハーブティー 脳活

毎日を元気にイキイキと過ごすためのサポートティー。

モヤモヤ・ぼんやりを吹き飛ばしてくれるような、ミントの爽快感とスパイスの刺激がクセになるスッキリブレンドです。

集中力を高めたいときにもおすすめ。

カフェインは入っていないので、お子様からご年配の方まで幅広くお飲みいただけます。

■ブレンド内容■

ペパーミント・ギンコウ・レモングラス・ローズマリー・オレンジピール・ゴツコラ・シベリアンジンセン・ルイボス・ローズヒップ・シナモン・タイム・カルダモン・クローブ

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睡眠の質の向上

睡眠の質を高めるコツは、体温を上げること。

シナモンジンジャーローズマリールイボスエルダーフラワーなどが体温を上げるのに役立ちます。

次に、リラックスすること。

バレリアンレモンバームジャーマンカモミールパッションフラワーリンデンなどは心と体を自然にゆるませて安眠に導いてくれます。

 

安眠のためのハーブ

脳に溜まった老廃物の多くは、睡眠中にリンパ液によって排出させる働きが活発になります。

睡眠の質の低下は生活習慣病にも影響します。

睡眠時間は短くても長すぎても生活習慣病や認知症を発症させる割合が高くなることが知られています。

睡眠時間が5時間未満の人は、7~8時間とれている人に比べて脳内のアミロイドβの量が2倍に増えたという研究結果もあるそうです。

夜の時間を自分の時間に充てたい場合もあるかと思いますが、質の良い睡眠を7~8時間はとるようにしましょう。

ハーブティーを継続的に摂取することで睡眠の質を高めることができます。

不眠改善・ストレス解消に効果のあるハーブティーとアロマ

 

瞑想で睡眠の質を高める

寝る前に、数分間瞑想することで深いリラックスを得られるようになると睡眠の質も上がります。

過去や未来にとらわれなくなり自分の中の時間がゆっくりと流れるようになっていきます。

「今ここにいる」ことに集中し、過去を肯定し未来に希望を持ち、からだと心を浄化してストレスを取り除き、調和をとっていくことで若々しく健康に生きていけるようになります。

脳ストレスを軽減する「マインドフルネス」についてはこのあと、説明します。

 

アロマで嗅覚を刺激する

脳と鼻は近く、鼻の奥にある嗅神経細胞は海馬の近くにあります。

アロマで嗅覚を刺激すると認知力を高める効果があるといわれています。

加齢にともない嗅覚も次第に衰えていきます。

アロマで鼻トレーニングして脳を元気にしていきましょう。

 

脳のスイッチを入れるアロマ

ローズマリー

目が覚めるような刺激的な香りで交感神経を刺激するカンファー、シネオールが含まれます。

頭脳を活性化させ記憶力を高めます。

ただし、高血圧の方には注意が必要です。

ローズマリー<精油>はこちら

 

レモングラス

レモングラス

数滴を蒸気吸入すると思考力、集中力を高める頭脳明晰化作用が期待できます。

反対にごく薄くして使用すると鎮静作用が発揮されます。

リフレッシュ効果が高く疲労感、不安感、ストレス解消に役立ちます。

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頭とからだを緩めるアロマ

ラベンダー・トゥルー

優しく甘い馴染みのある香りで副交感神経を優位にします。

心を落ち着けストレスを和らげたり、不眠にも優れた効果があります。

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ベルガモット

華やかでフレッシュな柑橘系の香りのベルガモット。

気持ちを明るく落ち着かせ、不安や抑うつ、不眠、ストレスなどにも効果があります。

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朝と夜にアロマを活用

朝には交感神経を刺激し集中力を高め、記憶力を強化するアロマで脳をシャキッとさせ、夜には副交感神経を刺激する鎮静作用のあるアロマで心とからだをゆったりリラックスさせて安眠に導きます。

 

おすすめは、

朝)ローズマリー2:レモン1

夜)ラベンダー2:スイートオレンジ1

 

ディフューザーを使ってお部屋に拡散させたり、お湯を入れたマグカップに数滴たらして芳香浴してもいいですね。

 

ストレスからの解放

ストレスを感じると脳は自分が危険状態にあると思い込んでしまいます。

すると副腎皮質から「ストレスホルモン」と呼ばれるコルチゾールが分泌されます。

コルチゾールはストレスから身を守ろうとして急激に増えることがありますが、長期的なストレスにさらされることで、脳の海馬を萎縮させることがわかっています。

慢性的なストレスは記憶に関わる海馬を萎縮させ、認知症の原因となるアミロイドβは海馬に蓄積されます。

うつ病の人のコルチゾール値が高いことなどから、コルチゾールはストレスと心身を結びつける大切なホルモンなのです。

脳の健康を守るためにはストレスをできる限り減らすことが大切です。

ストレスをやわらげるハーブティーをゆっくりと飲むことで心とからだをストレスから解放します。

 

ストレスが脳にもたらす影響

  • 頭痛、不眠、情緒不安定
  • 脳細胞を破壊する活性酸素を生み出す
  • 物忘れがひどくなる
  • 記憶障害や判断力の低下を引き起こす
  • 認知症のリスクが増す

 

マインドフルネス瞑想

マインドフルネスとは「いま、この瞬間」に意識を集中させ、他の出来事については一切考えないようにすることをいいます。

人間の脳はついネガティブな思考へと引っ張られがち。

くよくよと過去の失敗を思い出し後悔したり、未来への不安などで頭がいっぱいになってしまうことはありませんか?

マインドフルネスは脳ストレスを減らすだけでなく、記憶力を改善し認知能力を向上させます。

怒りや不安を感じる時は呼吸に集中して、ただ呼吸を数えてみましょう。

はじめのうちは頭の中に次から次へといろいろなことが思い浮かんでしまうかもしれません。

けれどもそれを否定せず、ただ受け流していきます。

 

  1. からだをほぐして背筋をまっすぐに正しい姿勢で座る
  2. 目を閉じてゆっくりと呼吸する
  3. 鼻から吐いて、鼻から吸うを繰り返す

 

呼吸に意識を集中させて、からだの中のいらないものや嫌なことなどすべて吐き出してしまうイメージです。

まずは、3分間続けてみましょう。

頭が空っぽになると心の疲れもリセットして前向きになれます。

瞑想タイムには、深く落ち着いた香りのサンダルウッドやフランキンセンスがおすすめです。

 

人とのコミュニケーションが脳を若く保つ

親密な人づきあいが増えるほど心とからだの健康によく、心身の機能が向上するという研究結果が出ているそうです。

家族や友人と食事をしたり、地域のグループ活動に参加したりして、楽しくおしゃべりをする機会を増やしましょう。

人づきあいが認知症を遠ざけてくれますよ。

他にも以下のようなことが脳を健康に保つといわれています。

  • 音楽を聴く、楽器の演奏
  • ダンス
  • 散歩や編み物などの反復運動
  • 有酸素運動

 

代謝をアップして脳を元気に

脳細胞内で行われる代謝は脳内の情報伝達に影響を与えます。

代謝を促すような食事の仕方や内容を見直してみましょう。

さまざまな栄養素をバランスよく摂ることが大切です。

 

□朝食でブドウ糖とタンパク質を全身に運ぶ

□睡眠ホルモン、メラトニンはニューロンの炎症を鎮め、脳の健康を保つ働きがある。

メラトニンはセロトニンによって生成されるため、セロトニンのもとになるトリプトファン(タンパク質)を多く含む食品を、朝食に摂るのがおすすめ。

肉、魚、大豆製品、乳製品、卵、ナッツなど

□脳を元気にするブレインフード

  • オメガ3脂肪酸(アマニ油、エゴマ油、ナッツ類、鮭・鮪・鰯など)
  • ビタミン類(A、B1、B6、B9、B12、C、E、Dなど)
  • ミネラル類(コバルト、フッ化物、ヨウ素、葉酸、カルシウム、カリウム、リン、鉄など)
  • カレーに含まれるクルクミンがアミロイドβを排出するのを助ける

 

対策可能な12項目のリスク要因

認知症予防には12のポイントがあると言われています。

認知症に関する12のリスク要因を全て改善することで、発症を遅らせたり、発症を40%ほど予防する効果が期待できるといいます。(英医学誌 ランセット委員会)

気を付ける年齢 改善すべきリスク
45歳未満 短い教育歴
45歳~65歳 難聴
  頭部外傷
  高血圧
  過度の飲酒
  肥満
66歳以上 喫煙
  うつ病
  社会的孤立
  運動不足
  大気汚染
  糖尿病

認知症のリスク因子について

MCIハンドブック

 

生活習慣病の予防にもハーブティーを活用

高血圧、肥満、高血糖、脂質異常、喫煙、歯周病、聴力の低下などの生活習慣病は認知症のリスクが上がります。

日頃の生活を見直して生活習慣病を予防しましょう。

高血圧にはリンデンホーソンベリーオリーブなど、

血糖値が気になる方はマルベリーリーフギムネマゴーツルーなどがおすすめです。

 

まとめ

何事にも楽観主義で「大丈夫!」「明日はもっと良くなる!」など肯定的な自己暗示もストレスを減らすうえでは大切なようです。

本当は楽しくなくても笑顔を作ったり、簡単な反復運動でも脳は快楽物質を作り出し「幸せ」だとだまされポジティブな側面に目を向けるという研究が報告されています。

何か新しいことにチャレンジしたり、定期的な運動や頭の体操をしたりして、記憶力や計算力、集中力などを鍛えましょう。

脳の健康のためにも生活習慣病予防や対策にもハーブティーやアロマを活用し、毎日いきいきと元気に過ごしていきたいですね。

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