集中力を高めるハーブとマインドフルネス瞑想のススメ
何だか頭がボーッとして集中力が続かなかったり、記憶力が落ちてしまったりすることありませんか?
また、お子さんの勉強のスイッチが入らないと、もどかしい思いをしている親御さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
それは自分でも気づかないうちに脳ストレスが溜まっているのかもしれません。
ハーブティーやアロマには脳ストレスを軽減して、集中力や記憶力を高める効果が期待できます。
脳の疲れを取ってくれるマインドフルネスについてもご紹介します。
暮らしに集中力を高めるハーブを活用して、勉強に仕事にパフォーマンスを上げていきましょう。
目次
ストレスを感じる脳
ストレスとは、元々ひずみを意味する物理学の用語で、医学では置かれた状況と自分の対応力とのギャップを指します。
ストレスを受けると脈が速くなったり血圧が上がったりします。
それが長時間続いたりすると、頭痛、動悸、下痢、便秘、疲労、不眠などの症状が現れます。
けれどもストレスがない人生はきっと退屈で物足りなく感じてしまうかもしれません。
頑張ったあとに良い結果が出たり、達成感を味わったりできるのは良いストレスがあったから。
適度なストレスは心の成長の糧となります。
香りがからだに作用する
私たちはストレスを受けると、まず脳の大脳皮質でキャッチします。
大脳皮質は「理性の脳」といわれ、思考や行動をコントロールしています。
そして、その隣にあるのが本能や感情と関係が深い大脳辺縁系(海馬、扁桃体など)。
ここで「心地いいもの」「不快なもの」などを認識しています。
香りをキャッチするのは、鼻の奥にある嗅細胞。
香りの情報は電気信号に変換され、大脳辺縁系や視床下部へと伝達されます。
ここに届いた香りの情報が全身に働きかけます。
視床下部は自律神経、ホルモンの分泌、免疫系などを統括する生命活動の司令塔。
好きな香りをかぐとストレスを解消し、リラックス効果があるのです。
ハーブティーで毎日の水分補給
日々の暮らしの中でこんなことはありませんか?
- 頭がボーッとしてすっきりしない
- やる気が出ない
- 集中力が続かない
- 頭がモヤモヤする
- 心配事や仕事のことを考えて眠れないときがある
頭がボーッとするときは、単に水分不足であることも少なくありません。
体内の水分が不足すると血液が全身にめぐりにくくなってしまいます。
すると、頭にも十分な血液が行かずに思考力や判断力が鈍くなったり、ひどくなると意識が混濁したりします。
「喉が渇いた」と感じるときは、すでに脱水がはじまっています。
日頃からこまめな水分補給を心がけていきましょう。
集中力を高めるハーブティー
ハーブにはさまざまな効果や効能があります。
- 血液循環を促して脳を活性化する
- 脳の神経細胞を刺激し、記憶力・集中力を高める
- 目の覚めるようなさわやかな香りで眠気をはらう
- 気分をリフレッシュする
- リラックス効果でパフォーマンスをアップする
- 強壮作用でエネルギーを高める
立ちのぼる湯気とともに香りを楽しみながら
ハーブティーで毎日水分補給することでパフォーマンスの向上が期待できます。
暑い時季にはアイスティーにしても大丈夫ですよ。
■仕事のミスを減らして効率を上げる! ■資格試験の勉強で記憶力を高める! ■子どもの勉強のやる気や集中力をアップ! |
ハーブティーで脳活!
認知症のひとつであるアルツハイマー病は、脳神経細胞のまわりに異常なたんぱく質「アミロイドβ」が蓄積し、脳神経細胞が傷ついて、認知機能が低下すると考えられています。
近年の研究により「ロスマリン酸」という強力な抗酸化成分がアミロイドβが脳に溜まらないようにする働きがあることが見出されました。
脳に溜まる老廃物を血液やリンパ液によって排出するためには適度な水分補給、良質な水分(ハーブティー)が重要です。
集中力や記憶力を高めるハーブティー12選
仕事や勉強などに集中して取り組みたいときは、脳を活性化して集中力を高めてくれるハーブティーを飲んで気分をリフレッシュしてください。
ゴツコラ
インドの伝統医学アーユルベーダでは「若返りの薬」といわれ、古くから用いられてきたメディカルハーブ。
神経と脳細胞を活性化する働きによって記憶力と集中力を高めます。
ストレスに対する適応力の向上や静脈機能障害の改善、傷の修復などに用いられます。
免疫力を高め、感染症の予防にも適しています。
また、心を鎮める働きもあるのでリラックスしたいときにもおすすめです。
ギンコウ(イチョウ葉)
地球上に2億年も生き続けているため「生きた化石」と呼ばれ、長寿の象徴とされているイチョウ。
毛細血管を丈夫にする働きがあり、脳の血流を改善するといわれています。
脳を活性化する働きは加齢による記憶力の低下や認知症の予防と改善に役立つことが期待されます。
ドイツではアルツハイマー型や脳血管型の認知症、めまい、耳鳴りの治療に用いられているイチョウ製剤があります。
ローズマリー
目の覚めるようなすっきりとした香りで頭をクリアにします。
脳の記憶中枢である海馬を中心とした部位に作用する成分を含み、脳の働きを活性化。
覚醒作用と鎮静作用の両方を持ち、記憶力、集中力を高めるといわれています。
近年の研究によって、フェノール酸の一種ロスマリン酸が強力な抗酸化作用を持ち、若さを保つのに役立つことが裏づけられました。
スペアミント
ペパーミントよりも香りがおだやかで甘みがあるスペアミント。
脳の中枢神経の疲労回復に効果があるとされています。
脳の健康維持に重要な高い抗酸化作用を持つビタミン、カロテノイド、ポリフェノールなどを含みます。
頭のモヤモヤした疲れをすっきり解消し集中力を高めます。
元気を取り戻したいとき、心身に活力を与え、加齢にともなう脳の認知機能の改善にも効果があります。
ペパーミント
スーッとしたメントールの清涼感が中枢神経を刺激して、眠気を吹き飛ばしてくれます。
頭脳明晰作用が脳を活性化して記憶力や集中力を高めます。
また、イライラを鎮めて心を落ち着かせる作用も。
鼻づまりや咳、頭痛などをやわらげ、胃痛、胸やけを抑える作用もあります。
レモングラス
レモンのような爽やかな香りで心身ともにリフレッシュでき、やる気や集中力をアップしてくれます。
消化促進作用は食べ過ぎたときや胃もたれに、また優れた抗菌・抗真菌作用があります。
レモンバーム
草っぽいレモンの香りのレモンバームは緊張からくるヒステリーやパニック、イライラや不安を鎮め、おだやかな気持ちにしてくれます。
抗酸化作用が脳の働きを高め、長寿のハーブとしても知られています。
タイム
キリッとした香りが気分をリフレッシュして眠気を払い、集中力を高めます。
血液循環を促し脳の働きを活性化、仕事や勉強の効率をアップします。
シベリアンジンセン
「エゾウコギ」とも呼ばれ、ストレスへの適応力が高いことで知られています。
中国では2000年もの昔から「気」を高めるハーブとして使用されてきました。
疲労回復、運動能力、集中力・持続力の向上、感染症の予防にも。
ホーリーバジル
インドのアーユルベーダでも古くから「比類なきもの(トゥルーシー)」と呼ばれ、万能薬として知られるメディカルハーブ。
爽やかな香りがイライラを鎮め、集中力の向上や不眠にも役立ちます。
心身のストレスへの抵抗力を高める働きがあります。
マテ
カルシウムや鉄分、ビタミンB郡、ビタミンCといった栄養素が豊富に含まれるため「飲むサラダ」と呼ばれている南米のマテ茶。
カフェインが中枢神経に活力を与え、利尿作用をもたらすので、肉体的な疲労を回復させるのに役立ちます。
ブレンドハーブティー 脳活
毎日を元気にイキイキと過ごすためのサポートティー。
モヤモヤ・ぼんやりを吹き飛ばしてくれるような、ミントの爽快感とスパイスの刺激がクセになるスッキリブレンドです。
集中力を高めたいときにもおすすめ。
カフェインは入っていないので、お子様からご年配の方まで幅広くお飲みいただけます。
■ブレンド内容■
ペパーミント・ギンコウ・レモングラス・ローズマリー・オレンジピール・ゴツコラ・シベリアンジンセン・ルイボス・ローズヒップ・シナモン・タイム・カルダモン・クローブ
アロマでも集中力アップ
記憶や感情を司る大脳辺縁系と嗅覚は深い関係があるため、アロマの香りで集中力アップが期待できます。
アロマには頭脳明晰作用、リフレッシュ作用、血流促進作用などがあり、気分をすっきりさせ頭をクリアにしてくれます。
意欲や活力の低下、眠気、集中力・記憶力の低下に役立ちます。
柑橘系の香りは交感神経を刺激し、思考力、運動能力、記憶力、集中力を高める働きがあるので、認知症の予防、改善にも効果が期待されています。
シチュエーション別 おすすめアロマ
ティッシュにアロマを2~3滴垂らしてデスクに置いたり、お湯を入れたマグカップに1~2滴落とし鼻を近づけて香りを楽しむマグカップ芳香浴などは手軽にできます。
夜にはバスタブにアロマを数滴入れてよくかき混ぜ、ゆったりとリラックスタイムに。
頭の中が騒がしくて眠れないときにも香りが安眠へと誘ってくれます。
朝 Morning
*すっきり目覚めたい*
ローズマリーとグレープフルーツ
*今日一日頑張れる活力がほしい*
*集中力を高めたい、勉強する前に*
ローズマリーとレモン
無気力な状態を改善、イライラや気持ちの乱れを和らげます。
集中力・記憶力維持をサポート。
やる気が起こらないときや気持ちをリセットしたいとき。
緊張をほぐして幸福感をもたらします。
レモン<精油>
冷静に集中したいとき、風邪の予防にも。
昼 Noon
*仕事や勉強に集中したい(集中させたい)*
ペパーミントとオレンジスイート
*気分をリセットしたい*
ユーカリとレモン
レモングラス
眠気や疲れをすっきりさせて集中力を維持したいとき。
やる気をアップしたいとき。こころが疲れたときにも。
リフレッシュとリラックスの効果。
集中力を高めたいとき。パフォーマンスを上げたいとき。
集中力が途切れた時のリフレッシュに。
集中力を高めたいとき。鼻や喉のムズムズにも。
リフレッシュとリラックスの効果。
集中力・記憶力を高めたいとき。
無気力・不安・緊張状態のとき。やる気をアップ。
夜 Night
*1日の疲れを取りたい*
ラベンダーとオレンジスイート
*ぐっすり眠りたい*
イランイラン
シダーウッド・アトラス
こころを落ち着けストレスをやわらげる。
不眠にも優れた効果があります。
イライラや不安を和らげ、幸福感をもたらす。
受験などの不安やストレス、緊張感などがあるとき。
不安が続くときやぐっすり眠りたいとき。
森林を思わせる香りでやさしく眠りへと誘います。
マインドフルネスとは
マインドフルネスとは「いま、この瞬間」に意識を集中させ、ただ呼吸を繰り返し、他の出来事については一切考えないようにすることをいいます。
頭が空っぽになると脳の疲れがとれ、心身ともに浄化され、幸せな気持ちになります。
マインドフルネスは脳ストレスを減らすだけでなく、記憶力を改善し認知能力を向上させます。
情報過多で脳はいつも疲れている
私たちはとても便利な社会に生きています。
情報過多な環境の中で日々をあわただしく過ごしていると、集中力が低下したり、ストレスが溜まったりすることがあります。
こうした状況は、過去や未来に意識がとらわれていることが大きな要因です。
そこで、毎日の習慣として取り入れたいのが「マインドフルネス瞑想」。
「いま」に意識を向けることができれば、頭の中がすっきり整理され、リフレッシュします。
マインドフルネス瞑想を続けると、感情に振り回されることによる疲労も緩和できるようになり、疲れにくく、疲れに負けない脳へと進化させることができます。
マインドフルネス瞑想のやり方
人間の脳は自然とネガティブな思考へと引っ張られがちです。
過去の失敗や未来への不安にとらわれてしまうことはありませんか?
そんなときは「今ここ」に集中するマインドフルネス瞑想をはじめましょう。
はじめのうちは頭の中に次から次へと雑念が浮かび上がるかもしれません。
けれどもそれを否定せず、そのまま観察し受け流します。
呼吸に意識を集中させて、からだの中のいらないものや嫌なことなどすべて吐き出してしまうイメージです。
タイマーなどをセットして、まずは3分間続けてみましょう。
- からだをほぐして背筋をまっすぐに、骨盤を立て正しい姿勢で座る
- 目を閉じてゆっくりと呼吸する
- 鼻から吐いて、鼻から吸うを繰り返す
- 意識を呼吸に集中する
- 途中で雑念が浮かんでも否定せず受け流す
- ゆっくりと目を開ける
瞑想タイムには、深く落ち着いた香りのサンダルウッドやフランキンセンスがおすすめです。
集中力が長続きするようになる
マインドフルネス瞑想では、呼吸など一つの対象に集中し、途切れたらまた戻すということを繰り返します。
そのため、続けるほどに集中力を持続させられるようになっていきます。
さらに、深い呼吸によって自律神経のバランスが整い、気持ちが穏やかになります。
瞑想を続けるうちに、雑念がない時間が増え、今まで見えなかったことに気づく力や、正しい道を選ぶ力がついてきます。
- ストレスに対応できる心になる
- ムダな考えにとらわれない
- 集中力が持続する
- 直感力がアップする
- 質の良いパフォーマンスが可能になる
マインドフルネス瞑想は、いつでもどこでもすることができます。
電車の中やカフェなど、寝る前にも布団の中で実践してみてください。
バランスのいい食事・睡眠・運動
イライラしたりキレやすくなったりする現代人の変化には、食生活も大きな影響を与えています。
パンやご飯の炭水化物や甘いお菓子や飲み物などは血糖値の急上昇を招き、その血糖値を下げようとインスリンと呼ばれるホルモンを過剰分泌することに。
その結果、血糖値が急降下して、感情を振り回され、イライラを招きやすくなるのです。
脳に必要な栄養を摂りましょう
脳のエネルギー源となるのは砂糖やごはんなどに含まれるブドウ糖のみです。
ただしブドウ糖は血糖値を上昇させるので、一度の食事で摂りすぎないように注意しましょう。
脳に必要な栄養として卵や牛肉、大豆製品などに多く含まれるコリンは記憶を保つのに役立ちます。
神経伝達物質のセロトニンの材料となるトリプトファンも多く含んでいます。
睡眠中に脳に溜まった老廃物(ゴミ)が排出される
ぐっすり眠ったと感じられ、目覚めのいい(質の良い)睡眠を心がけましょう。
運動は脳の神経細胞の栄養物質を増やす
さまざまな研究データから、脳のためには1日30分程度の有酸素運動が良いといわれています。
定期的な運動はストレスを感じたときに増加するコルチゾールを減少させ、リラックスしたときに増えるエンドルフィンや集中力を高めるセロトニンを増やします。
まとめ
試験の勉強をしなくてはならないのにやる気が出なかったり、仕事の締め切りが迫っているのに集中力が続かなかったり、思うようにはかどらないという人のほうが多いのかもしれません。
勉強や仕事など集中して取り組みたいときに、脳の働きを活性化するハーブティーやアロマが役立ちます。
また、マインドフルネスも頭をすっきりと整理し、集中力や直感力を高めてくれます。
深い呼吸を繰り返すことにより自律神経が整うと、血行が良くなってからだの隅々まで血液が行き渡ります。
そして、緊張がほぐれて代謝が活発になると自然治癒力が高まります。
リラックスやリフレッシュしたいときだけでなく、勉強や仕事を頑張りたいときにもハーブティーを飲んで、なりたい自分に近づいていけたらいいですね。