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クラフト基材事典

  • 精製水

    蒸留やろ過、イオン交換などでミネラルや塩素などの不純物を取り除いた水。コンタクトレンズなどの洗浄用として販売されています。ハーブクラフトには水道水ではなく精製水を使うことが望ましく、化粧水やスプレー、マウスウォッシュの材料として使用します。化粧品、製剤、クリームなどの調整の役割をします。薬局で取り扱っています。

  • 芳香蒸留水

    水蒸気蒸留法で精油を作る際にできる、精油成分が微量に含まれる香りのする蒸留水。フローラルウォーター、ハーバルウォーター、ハイドロゾルと呼ばれます。精油は肌に直接用いることはできませんが、芳香蒸留水は化粧水のように手軽にそのまま使用でき、精油よりも作用がおだやかで、肌の弱い人や子どもでも安心して使うことができます。

  • 無水エタノール

    水をほとんど含まない、ほぼ純粋なエタノール。精油はエタノールに溶けやすいので親油性の精油を水溶性の基材となじむようにするために使います。防腐剤としての役割もあり96度以上のウォッカでも代用できます。手づくりコスメ、植物成分の抽出(チンキ剤)のほか容器にこびりついた精油の洗浄にも利用できます。飲用には使えません。

  • 植物性エタノール

    サトウキビなどの糖質およびトウモロコシやサツマイモなどのデンプン質を原料に、酵母を用いて発酵させて作る「植物性発酵エタノール」。濃度が88vol%のものや95.1vol%のものなどさまざまあります。有機栽培されたサトウキビから蒸留された、オーガニックエタノールなどもあります。ただし、植物性エタノールは内用(飲用)には使えません。

  • ウォッカ

    アルコール臭や肌への刺激が少ないので、基剤に使われます。ウォッカはアルコール度数が40度のものを選びましょう。防腐剤としての役割があり、食用なのでチンキ剤やハーブ酒に活用できます。35度以上のホワイトリカーでも代用できます。

  • アップルビネガー

    アルコールを使ったチンキ剤に比べて、アップルビネガーを使ったチンキ剤はハーブの有効成分が穏やかに抽出されるので、アルコールを摂取できない子どもや妊娠中・授乳中の女性、虚弱体質の人でも安心して使うことができます。酢には抗菌・消臭作用、代謝を促進して疲労を回復させる働きもあります。飲用のほか入浴剤やリンスとして外用にも。

  • グリセリン

    グリセリンは水やエタノールに溶け、皮膚をやわらかくする働きがあります。アロマテラピーでは、化粧水などの材料として使用します。保湿性があるので、ローションに加えるとしっとりとした仕上がりに。

  • カオリン/モンモリオナイト

    ケイ酸アルミニウムなどのミネラルをたくさん含んだ陶土の一種。毒素や老廃物を吸収、吸着、ハーブの効果を持続させる働きがあり、パック、ハップ剤として活用されています。カオリンは血行を促進し毛穴や皮膚の老廃物を除去する作用が。モンモリオナイトは肌の老化した角質を取り除き殺菌力もあるのでニキビが気になるときに。

  • キサンタンガム

    トウモロコシなどのデンプンを発酵させて作られた増粘剤。水に混ぜるととろみがつくので、ジェルや乳液、クリームなどのコスメ作りに使われます。

  • コーンスターチ

    トウモロコシから得られるデンプンは、料理用としてなじみがあります。肌の鎮静作用、デオドラントの役割があり、アロマテラピーではボディパウダーの材料として使用します。片栗粉(かたくりこ)でも可。

  • 天然塩

    塩化ナトリウム、ミネラルをたっぷり含み、抗菌作用、皮膚の活性化の役割もあります。発汗作用があるので、バスソルトとして活用されます。アロマテラピーではバスソルトやハチミツやグリセリンと混ぜて、ボディスクラブの材料として使用します。

  • ハチミツ

    主成分はブドウ糖や果糖で、甘味料、ビタミン、ミネラルの補給として利用します。抗菌・保湿・抗炎症作用があり、甘い香りも楽しめます。ハーブティーの甘味のほか、入浴剤やパック、ゴマージュのつなぎとして活用できます。

  • 蜜蝋(ミツロウ)

    ミツバチが巣を作る際に、お腹にある蝋腺から分泌するロウのことで、天然のワックス。ミツロウそのものには天然由来の抗炎症作用や抗菌作用があるといわれ、保湿力が高いのが特徴です。わずかに蜜の香りが残る未精製の黄色と、精製された白色のものがあります。湯煎して液体にしてから活用します。60℃以上で融解します。

  • カカオバター

    カカオバターはチョコレートのような甘い香りと保湿効果の高さが魅力。肌と馴染みやすく、蜜蝋などと混ぜて使うと柔らかくマイルドな使用感になります。常温では固形のため湯煎して液体にしてから活用します〈30℃以上で融解〉。手のひらで温めると直接肌に用いることもできます。また、非常に酸化しにくく長期保存も可能です。

  • シアバター

    シアの木の種子の中にある仁から得られる植物性油脂でカリテバターとも呼ばれます。常温では固体で固くはないので単独でクリームのように使用することも可能。手のひらにとって皮膚につけると体温で溶けます。ステアリン酸とオレイン酸、ビタミンEを含み、肌なじみがよく潤いを保つとともに、乾燥や紫外線から肌や髪を守る働きが。

  • ホホバオイル

    別名ホホバワックス。オイルではなく、植物性の液体ロウに分類されます。保湿効果が高く、皮膚に浸透しやすいのが特徴。全ての肌質に合い安全性が高く、ひきしめ効果も。さらりとしていてよく伸びるため扱いやすく、アロマテラピーではよく使われます。日焼け後の肌や湿疹、乾燥する時期の保湿ケア、関節炎のケアにも有効。

  • アプリコットカーネルオイル

    サラサラした質感で皮膚への浸透性が高く、マッサージには単独で使用できます。生産量が少なく価格がやや高めですが、オレイン酸やビタミン成分をたっぷり含み、美肌効果が大です。肌をやわらかくし、乾燥や肌あれの改善に役立つ天然の保湿剤。敏感肌や赤ちゃんの肌にも使えます。フェイシャルマッサージに最適なオイルです。

  • アルガンオイル

    アカテツ科の植物であるアルガンの種子(仁)からとれる希少なオイル。保湿作用が高いのが特徴で、ビタミンEやAが多く含まれ、高い抗酸化作用があることから髪や肌の万能オイルと呼ばれています。皮膚の再生効果やアンチエイジングにも優れ、セルライトのケアや乾燥が気になる髪や肌をケアする美容オイルとしても有名。

  • オリーブオイル

    淡い緑色から黄色で香りが強く、ややねっとりとしているのが特徴。食用としてなじみがありますが、その栄養価の高さから美容や医療の目的にもよく用いられるオイルです。保湿力が高く、乾燥肌を保護してやわらかくする働きがあるので、日焼け後の赤みが気になる肌のケアや乾燥が気になる部分に使用すると良いでしょう。

  • グレープシードオイル

    ワインを醸造したあとに残るブドウの種子を原料とするため、ワインの副産物といえるオイルです。抗酸化作用のあるビタミンEのほかに、毛細血管を保護する働きがあるポリフェノールを豊富に含むことが知られています。ほとんど無臭なので、精油の香りだけを楽しみたいときにおすすめです。

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