セントジョーンズワート
セントジョーンズワート Hypericum perforatum
優れた抗うつ作用で心に明るさを取り戻してくれるハーブ
古代ギリシャの時代から、傷の手当てや月経困難などに使われていたセントジョーンズワート。
夏至前後の6月24日「聖ヨハネ(St.johns)の日」近くに開花するため、この名がつきました。
近年、悲しみや恐れなどの感情を和らげ、抗うつの効果があるということから、関心を集めているハーブです。
うつ状態において不足している脳内のセロトニン濃度を高める働きが報告されています。
暗い心に明るさを取り戻すことから「サンシャイン・サプリメント」と呼ばれ、季節性感情障害や更年期、不眠症の治療に用いられています。
このセントジョーンズワートの花や地上部を植物油に2〜3週間ほど漬け込み、成分を抽出させた浸出油(インフューズドオイル)には、外傷や火傷を癒す効果があるといわれ、リウマチ、打身、神経痛などの痛みを和らげます。
黄色い花から赤色色素の精油成分(ヒペリシン)を溶出させたオイルは赤い色になります。
<効能・作用>
抗うつ作用:
沈んだ気分を引き上げ、気持ちを明るくしてくれる。
抑うつや季節性感情障害、不眠、更年期などの治療に用いられる。
抗炎症作用:
創傷、火傷、日焼けの手当てに。
鎮静・鎮痛作用:
リウマチ、打身、神経痛、顔面ヘルペスなどの痛みを和らげてくれる。
老廃物の排泄を促すので、鬱血除去、むくみなどに効果的。
<味と香り>
軽い苦味と渋みがあり薬草のような風味
<ブレンドカテゴリー>
メディカルハーブ1:薬理効果が高いハーブです。ただし、禁忌がある場合は使用に注意が必要です。
<ブレンド相性>
ブレンドレシピ【抗うつ・不眠対策】セントジョーンズワート+ジャーマンカモミール+シナモン
<禁忌事項>
- 光線治療中の方の使用はお控えください。
- 妊娠中、授乳中の摂取は注意。
- 多量摂取時の光過敏症による紅斑。
- 薬物相互作用があるため、鉄分サプリメント、気管支拡張剤、経口避妊薬、血液凝固防止剤、抗てんかん薬、抗HIV薬、免疫抑制剤、強心薬、抗不整脈薬との併用の際は注意が必要です。
<学 名> Hypericum perforatum
<英 名> St.John’s wort
<別 名> ヒペリカム
<和 名> セイヨウオトギリソウ(西洋弟切草)
<科 名> オトギリソウ科
<分 類> 多年草
<原産地> ヨーロッパ
<使用部位> 地上部
<主要成分> ジアントロン類(ヒぺリシン、プロトヒぺリシン)、フラボノイド類、アントラキノン類、タンニン、ハイパーフォリン、その他
<ご購入はこちら>
【参考文献:メディカルハーブ安全性ハンドブック第二版 他】