陰陽五行に基づいた「ハーブティーやアロマで冬の養生、過ごし方」

日本は四季の移り変わりが美しい国です。
立冬(11/7頃)から立春(2/3頃)までの3か月間は冬。
万物が静かに沈み、すべてが収納され貯蔵される季節です。
寒さも本格的になり、からだがもっとも冷えやすく、乾燥するとき。
- 冷え性がつらい
- 風邪を引きやすい
- 喉や鼻が乾燥してイガイガする
- 肌が乾燥して肌荒れが気になる
- 物忘れや耳鳴りがする
…などの不調に悩まされていませんか。
自然界とからだのリズムは深く関わり合っていて、季節を通じて変化していきます。
このからだの変化・対応には体内の五臓五腑の働きがとても重要です。
五臓五腑をいたわり冬には冬に合わせたハーブティーやアロマで、健康に過ごすことができること知ってましたか。
陰陽五行に基づいて、冬に合わせた「ハーブティーやアロマで養生するやり方」をご紹介します。
目次
冬の六節気
陰陽五行の「木火土金水」は季節も表し、春は木・夏は火・秋は金・冬は水、と真ん中に土用があります。
暦では春夏秋冬の季節の変わり目ごとに土用が置かれます。
二十四節気(にじゅうしせっき)は、一年を春夏秋冬の四つの季節に分け、さらにそれぞれを六つに分けたものです。
旧暦では冬は下記のように六つの節気になります。
立冬(りっとう)
新暦で11月7日から11月21日頃
冬のはじまり。と言っても秋まっさかりで、平地でも紅葉がはじまります。
小雪(しょうせつ)
新暦で11月22日から12月6日頃
遠くの高い山に積もった雪がうっすらと見える。木枯らしが吹きはじめます。
大雪(たいせつ)
新暦で12月7日から12月21日頃
雪が降る季節という名称ですが、冷たい風がきつく感じられる頃。すす払いや大掃除をする頃。
冬至(とうじ)
新暦で12月22日から1月4日頃
北半球では昼が一番短く、夜が一番長くなる。柚子湯に入りからだを清め禊をします。
小寒(しょうかん)
新暦で1月5日から1月19日頃
寒さがピークに向かう。「寒の入り」。1月7日には春の七草を入れたお粥をいただきます。
大寒(だいかん)
新暦で1月20日から2月3日頃
一年で最も寒い時期。冬土用の時期。
年に4回ある季節を分ける節分の中でも、特に春の節分は季節の変わり目として重要です。このとき現れる悪鬼を祓うため豆をまきます。
五臓五腑に対応するからだの機能 冬は「腎水」
五行では、あらゆるものが五元素の性質を持ち、その中でもからだの機能やこころの状態、自然の摂理は密接に結び付いています。
からだの機能では五臓・五腑・五官など様々なものを意味します。
冬は「水」に属し、「腎臓・膀胱・耳・骨・免疫」の働きが活発になる時期です。
また冬は「腎水(じんすい)」と呼ばれます。
こころの状態、五志は「恐・驚」。恐れの感情が強く現れる時期。
夜に寝付けなくなったり、過去のトラウマや嫌な思い出に囚われたときは、もう終わったこと、恐れなくていいんだと自分を解放して。
冬に分類される五味五食 冬は「黒」
春夏秋冬土用の五つの季節は、五つの色や味、食材に分類されます。
冬は「黒・塩辛味」。腎臓の働きを助けバランスを取るためには、黒い食材・塩辛味のある食材が効果的です。
この時期は黒豆・黒ごま・黒きくらげ・胡桃・根菜類(山芋、里芋、ごぼう)・精力のつくもの・コラーゲン・プラセンタなどを摂るといいとされます。
五行思想 冬の基本的な養生法
自然を感じ、自然を味わいながら、その季節に合わせた暮らしかたをすることで、こころとからだを健やかに保ちます。
冬にはどのようなことを心がけ、体調管理をしたらいいのでしょう。
冬は一年でもっとも寒い時季です。
動物たちは冬眠することでエネルギーを温存し、寒さをしのぎます。
私たち人間は衣服や暖房で寒さをしのぎ、活動を減らして静かに暮らすことでからだを守ります。
夜が長いからと夜更かしをせずに、早めに寝ます。
いつもより睡眠時間を多くとることでからだの陰陽のバランスをくずさず、こころ穏やかに過ごすことができます。
「腎(じん)」を守るためにからだを冷やさないことが大切なので、できるだけ毎日湯船に浸かりからだを温めます。
冬はからだを滋養するのにいい季節。滋養強壮になるものを食べ元気の素を蓄えて春に備えましょう。
冬に合わせたからだ作りのためのハーブティー
からだと自然とのバランスをとるためにハーブは役立ちます。
冬は「腎(じん)」の機能が活発になる反面、弱りやすくもなります。
寒さの厳しい冬には、どうしても気血のめぐりが悪くなり、からだも縮こまりがちに。
寒さの影響で肩こりや腰痛、生理痛など冷えが原因となる症状や心筋梗塞、脳梗塞などの血管に関係するトラブルも起こりやすくなります。
また「腎」は体内の水分代謝のコントロールの他にホルモン分泌、生殖器、泌尿器、免疫系などを司るシステムのことをいいます。
「腎」は冷えを嫌うので、からだを温める効果のあるハーブでからだを中から温め、気血のめぐりを良くして「腎」の働きを助けることで、免疫力も上がりアンチエイジングに。
冬のケアにおすすめのシングルハーブティー
ひとつのハーブの中にも様々な成分があり、またその組み合わせによって体質改善の効果を生み出します。
気になるものを組み合わせてみたら、相乗効果があったり、自分だけのオリジナルティーができるかもしれません。
冷えからくる不調に〜お腹の冷え・肩こり・腰痛・関節痛など〜
免疫力をアップして感染症の予防・対策〜喉や鼻の粘膜保護も〜
「腎」のケアでアンチエイジング〜白髪・耳鳴り・めまいなど〜
ホルモンバランス調整に〜エイジングケアにも〜
乾燥対策〜肌荒れ・うるおいケアに〜
冬に合わせたからだ作りのためのアロマ
冬はこころ穏やかにゆったりと過ごしましょう。
できるだけ毎日入浴して、からだを温め緊張をほどいて。
アロマバスで香りを楽しみながら、気のめぐりを良くします。
体調によって入浴できないときは足浴がおすすめです。
その時は必ず足首までお湯につけてくださいね。
足浴で冷えを改善
大きめの洗面器に42℃のお湯を3ℓ入れ、お好みのアロマ合計5〜6滴、塩大さじ1を入れてよく混ぜます。
足首までお湯に入れて10〜15分足浴します。
おすすめのアロマは、循環促進作用のあるローズマリーやシダーウッド・アトラス、ホルモン調整作用のあるゼラニウムなど。
乾燥するお肌のうるおいケアに
乾燥した肌はしわになりやすいもの。化粧水かフローラルウォーターのあと保湿作用の高いアロマのブレンドオイルでマッサージして、皮膚を柔らかく保ちましょう。
ホホバオイルなど30mlにお好みのアロマ合計5〜6滴を入れて混ぜます。
おすすめのアロマは乾燥・肌荒れ・アンチエイジングに効果のあるフランキンセンス、イランイラン、ゼラニウム、ラベンダー、ローズヒップオイルなど。
まとめ
陰陽五行に基づいた「ハーブティーやアロマで冬の養生、過ごし方」はいかがでしたか。
陰陽五行の五季は、実際の季節感とは1〜2か月ずれています。
けれども季節に合わせた健康法は、その季節が始まる前から行うほうがいいとされているため、旧暦に合わせたケアをすることが大切なのです。
命の源である「腎」は冷えを嫌うので、冬はとにかく温めて。
そして栄養のあるものを摂りからだを滋養して、ゆっくりと休養しましょう。
冬の養生をすることがアンチエイジングに繋がります。
ハーブで冷えを解消して、からだを温め元気に春を迎えましょうね。