陰陽五行に基づいた「ハーブティーやアロマで春の養生、過ごし方」

日本は四季の移り変わりが美しい国です。
立春(2/4頃)から立夏(5/4頃)までの3か月間は春。
冬の間に隠れていたものが芽を出し、活動を始める季節です。
少しずつ気温が上がり暖かくなりますが、風が強く意外と乾燥しやすいとき。
- ストレスが多くイライラする
- 目が疲れやすい
- 花粉症などアレルギーがつらい
- お酒が好きで飲みすぎてしまう
- 頭痛やめまいがする
…などの不調に悩まされていませんか。
自然界とからだのリズムは深く関わり合っていて、季節を通じて変化していきます。
このからだの変化・対応には体内の五臓五腑の働きがとても重要です。
五臓五腑をいたわり春には春に合わせたハーブティーやアロマで、健康に過ごすことができること知ってましたか。
陰陽五行に基づいて、春に合わせた「ハーブティーやアロマで養生するやり方」をご紹介します。
目次
春の六節気
陰陽五行の「木火土金水」は季節も表し、春は木・夏は火・秋は金・冬は水、と真ん中に土用があります。
暦では春夏秋冬の季節の変わり目ごとに土用が置かれます。
二十四節気(にじゅうしせっき)は、一年を春夏秋冬の四つの季節に分け、さらにそれぞれを六つに分けたものです。
旧暦では春は下記のように六つの節気になります。
立春(りっしゅん)
新暦で2月4日から2月18日頃
春のはじまり。旧暦での新年のはじまり、正月にあたる。
ウグイスが鳴き始める。
雨水(うすい)
新暦で2月19日から3月4日頃
寒気がゆるみ、積もった雪が溶けて水になる。
春の風物詩としての野焼きが行われる頃。
啓蟄(けいちつ)
新暦で3月5日から3月20日頃
冬ごもりしていた虫が、暖かさを感じて土の中からはい出し始める。
桃の花の咲きはじめる頃。
春分(しゅんぶん)
新暦で3月21日から4月4日頃
この日は昼と夜の長さがほぼ同じになる。
春分の前後3日を含めた7日間は春のお彼岸。桜やこぶし、木蓮が咲きはじめる。
清明(せいめい)
新暦で4月5日から4月19日頃
草木が芽吹きはじめる。つばめが南から渡ってきて巣作りをはじめる頃。
穀雨(こくう)
新暦で4月20日から5月4日頃
穀物を潤し育てる春雨が降る頃。春土用の時期。
五臓五腑に対応するからだの機能 春は「肝木」
五行では、あらゆるものが五元素の性質を持ち、その中でもからだの機能やこころの状態、自然の摂理は密接に結び付いています。
からだの機能では五臓・五腑・五官など様々なものを意味します。
春は「木」に属し、「肝・胆・目・腱・靭帯」の働きが活発になる時期です。
また春は「肝木(かんもく)」と呼ばれます。
こころの状態、五志は「怒」。怒りの感情が強く現れる時期。
怒りすぎず、穏やかに感情のコントロールをすることが大切です。
春に分類される五味五食 春は「青(緑)」
春夏秋冬土用の五つの季節は、五つの色や味、食材に分類されます。
春は「青(緑)・酸味」。肝の働きを助けバランスを取るためには、青い(緑)食材・酸味のある食材が効果的です。
この時期は、にら・ほうれん草・酸っぱいレモンやいちご・クロレラ・スピルリナなどを摂るといいとされます。
五行思想 春の基本的な養生法
自然を感じ、自然を味わいながら、その季節に合わせた暮らしかたをすることで、こころとからだを健やかに保ちます。
春にはどのようなことを心がけ、体調管理をしたらいいのでしょう。
春は自然界の陰気が弱くなり始め、陽気が次第に強くなっていきます。
植物は芽を出し、動物は土の中から這い出してきます。
人もまた体内の陽気が生長して体は活発化し、心や感情の活動も上昇します。
エネルギーが活発すぎるとイライラやストレスを感じやすく。
春は少し早起きして、心身ともに伸び伸びと活動的に動くといいでしょう。
「肝(かん)」を強くするためには、感情をコントロールして、
怒りすぎず、できるだけ穏やかな気持ちで過ごします。
春に合わせたからだ作りのためのハーブティー
からだと自然とのバランスをとるためにハーブは役立ちます。
春は「肝(かん)」の機能が活発になる反面、弱りやすくもなります。
イライラやストレスが溜まると、「肝」の気のめぐりが悪くなり、自律神経が乱れたり、血液循環が悪くなり、肝臓の病気にかかりやすくなってしまいます。
なるべくストレスを溜めないように、積極的に発散しましょう。
また、冬の間に体内に溜まった老廃物が体の外に出てくるため花粉症などのアレルギー症状が出やすくなる時季でもあります。
春の外因邪気は「風邪(ふうじゃ)」です。
強い風が吹き荒れて、これが体調を崩してしまう原因になりやすく。
春はストレスを感じたら、ゆったりとリラックスできるハーブティーで
こまめに水分補給しましょう。自律神経の乱れも調整できます。
花粉症などのアレルギー対策には、早めにハーブティーでケアします。
心地いい香りとともに、カップから立ちのぼる湯気で蒸気浴もできますよ。
春のケアにおすすめのシングルハーブティー
ひとつのハーブの中にも様々な成分があり、またその組み合わせによって体質改善の効果を生み出します。
気になるものを組み合わせてみたら、相乗効果があったり、自分だけのオリジナルティーができるかもしれません。
イライラして眠れない〜不安・緊張・興奮など〜
ストレスを溜め込みやすい
花粉症などの症状に〜鼻水・鼻づまり・目のかゆみなど〜
疲労感・やる気が出ない〜肝臓の不調〜
朝なかなか起きられない〜頭痛・めまいなど〜
春に合わせたからだ作りのためのアロマ
春はまだ肌寒い日があったり、意外と気温差のある季節です。
加えて、新しい環境に置かれたりと変化の大きいときでもあります。
アロマでセルフケアして、緊張やストレスを上手に解放し、
こころもからだもゆったりリラックスさせてあげましょう。
リラックス&リフレッシュしたい!
なんだか気持ちがモヤモヤしたり、イライラしたりしたときは
オレンジスイートのアロマでリフレッシュしましょう。
ハンカチやティッシュに1〜2滴垂らすだけなので、外出先でも大丈夫。
主成分リモネンの作用により気分を明るくし、疲労の回復を早めます。
お湯を入れたマグカップにアロマを垂らしても、手軽に芳香浴ができますよ。
他にも、「楽園のフルーツ」と呼ばれるグレープフルーツや
アールグレイの香りづけに使われるベルガモットもおすすめです。
鼻のムズムズや喉のイガイガ!花粉症対策に
花粉の時期には欠かせないマスクにもアロマが活躍します。
殺菌作用や抗炎症作用のあるアロマを使って、アロママスクを作りましょう。
コットンに1〜2滴垂らして、マスクと一緒にジッパー付き保存袋に入れ
一晩置きます。
このとき、アロマオイルがマスクに直接付かないように注意してくださいね。
ユーカリは、すっきりリフレッシュする香りで呼吸器系に効果があり、
殺菌作用、抗ウイルス作用、感染予防にも効果があります。
ラベンダーなどのハーブ系や柑橘系などと相性がいいですね。
他にも、メントールの清涼感とフレッシュな香りのペパーミントは
鼻のとおりをよくしてくれます。
まとめ
陰陽五行に基づいた「ハーブティーやアロマで春の養生、過ごし方」はいかがでしたか。
春は「陰消陽長」、自然界では冬の陰気が弱くなり、次第に春の陽気が強くなります。
私たちのからだも春の温かい風の影響を受けて、ゆるみはじめます。
ハーブは、それらによってあらわれるアレルギーやストレスを和らげ、新しいものや目標に向かっていく前向きな気持ちを応援します。
できるだけリラックスして、緊張をほどき、怒りを抑えたら、いつも笑顔で心地よく毎日を送りたいものです。